春の花 と 鳥たち、など
- 2024年3月 -
■ 菊咲一華(キクザキイチゲ) -揖斐谷- 花弁に見えるのはすべて萼片。花弁はない スプリングエフェメラルの1つに数えられる 複数の都道府県でレッドリストに掲載されている。揖斐谷で、今年もまた出会えたことに感謝 ※ α7RM5 + FE 90mm F2.8 Macro G OSS |
■ 黄華鬘(キケマン) -揖斐谷- ※ α7RM5 + FE 90mm F2.8 Macro G OSS |
■ 春の光を浴びる 深山方喰、深山酢漿草(ミヤマカタバミ) -揖斐谷- ※ α7RM5 + FE 90mm F2.8 Macro G OSS |
■ 深山方喰、深山酢漿草(ミヤマカタバミ) -揖斐谷- ※ α7RM5 + FE 90mm F2.8 Macro G OSS |
■ 二輪草(ニリンソウ) -揖斐谷- 膝折ればわれも優しや二輪草 草間時彦 季語は二輪草で、季節は晩春。しかし揖斐谷ではたしかに、早春のスプリング・エフェメラルに少し遅れて開花するかもしれないが、晩春というほど遅くもない 日当たりの関係だろうか、毎年真っ先に開花する場所が決まっている。今年も、いつもの場所で、いつものように花が見られた キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。山菜として食用になるというが、まだ食べたことはない。ちなみにイチリンソウは食用にはならない 花弁のように見える白い部分は萼片。上の個体は遅くに降った雪のおかげで開花が遅れたもの。そのおかげで萼片が傷むことなく姿を見せてくれた ※ α7RM5 + FE 90mm F2.8 Macro G OSS |
■ 深山方喰、深山酢漿草(ミヤマカタバミ) -揖斐谷- 春先の林床に咲く。朝早くにはまだ開花していないことも多く、日が昇るにつれて花は開く。夕方になると再び花は閉じる 山歩きを始めて間もないころは、開花の時間帯がわからずに撮影に苦労したことがあった 花は白色が多いが、淡紅紫色を帯びるものもある。これを紅花深山方喰(ベニバナ ミヤマカタバミ)と呼ぶこともある 紅花を見つけては、やっぱりミヤマはこうでなくっちゃ、と独りごちて誰かに聞かれなかったかと辺りを見回すことは今も昔も変わらない 小深山かたばみ米粒ほどの花涼し 田所節子 この句にある小深山方喰は、深山方喰に比べてやや標高の高いところに分布し、葉の形状にも少し違いがある ※ α7RM5 + FE 90mm F2.8 Macro G OSS |
■ 猩々袴(ショウジョウバカマ) -揖斐谷- 揖斐谷では早春を代表する花 スプリング・エフェメラルとされることもあるが、一般的には春先から夏の間に光合成を行い、樹林が葉に覆われて林床が暗くなる頃には地上部分を枯らして地下で過ごす植物をスプリング・エフェメラルという。ショウジョウバカマは花の後も緑色の花被を残すのて、一般的なスプリング・エフェメラルとは異なる ショウジョウバカマの花の色には淡紅色、濃紫色、白色などさまざまなものがあり、花の後の丈は50㎝ほどにのばすものもある 高校2年生の春休み。研究会の仲間と大野町野の群集墳の分布調査に毎日通っていた。古墳を見つけては略測し、横穴式石室の開口方向をクリノメーターで測り、地形図に記録する作業を続けた。そのとき大学生のTさんがこの花を見つけて「これはきっと雪割草に違いない」と叫んだ。後日ショウジョウバカマという名を知ってしまったTさんは、それでも諦めきれずに「雪割草の方が似つかわしいよね」と、研究会の連絡紙に踏査報告とともに記したのだった。花に興味があったわけではない僕たちだったが、どういうわけか、みんながっかりしたのだった この花だけが春を告げていた。あの枯れ野原を、今でも思い出す 猩々袴ささやき咲きに花ふたつ 能村登四郎 ※ α7RM5 + FE 90mm F2.8 Macro G OSS |
■ カケス (留鳥) -揖斐谷- 「ジェー、ジェー」とやかましく鳴くが、ときどき他の鳥の鳴き声の真似をする。きれいな声で鳴いている鳥がいるな、と辺りを見回すと突然しわがれた声で鳴き始めて驚くことがある 警戒心が強いと言われるが、意外と無警戒なときもあるらしい 最も巧し籠の懸巣の猫鳴きは 小林清之介 ※ α7RM5 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS |